おじいさんの残された犬

昨日ハナと散歩に行った
いつも散歩に行くと、立ち寄る近所の家の犬

一日に2回おじいさんに散歩に連れて行ってもらっていたが、
おじいさんが亡くなってから、今まで以上に元気がなくなった。
おじいさんが生きている時から、痩せてきてはいたけれど。

ペットロスに対してオーナーロスというのがある。
飼い主が亡くなってしまい、落ち込んでしまうペットのこと。

家の人にかわいがってもらってるのかなあ
散歩に連れて行ってもらえてるかなあと心配していた

一か月位前、散歩に行くと、庭にチェーンが置かれていて、犬がいない
死んでしまったのかと心配したら、家の人に連れられて散歩に行ったらしく、ゆっくりゆっくり、よたよたと戻ってきた。

散歩に連れて行ってもらえていたので、ちょっとホッとした。

昨日、散歩に行くと、犬がでてこない。
ハナが行きたがったので、庭に数歩入って、犬小屋をのぞいてみた。

みなければよかった！　と思った。

生きているのか死んでいるのか、ハエがたくさんたかっていた。

ハエウジ症というのを思い出した。
弱っている犬や猫の傷口などに、ハエが卵を産んで、ウジがわいてきてしまうという病気。

じっとみていないから、ウジがわいているとはわからないけれど、
弱っているか、死んでいるからハエがたくさんたかっていたのだろう。

すぐにその場を去ったけれど、
ハナがまたその犬の所にどうしても行きたがる。

最後のあいさつをしたいのか、なんか感じる所があったんだろう。
私はもう見たくなかったので、ハナに
「ダメ！」と強く怒って、帰ってきてしまった。

今頃は、天国の虹の橋で、おじいさんと会っているかもしれない。
おじいさんと犬のほんのりとした姿が目に浮かぶ。