2010年06月17日
2週間効果が続く抗生物質の注射

2週間効くという抗生物質の注射がある
錠剤の抗生物質では
猫に飲ませづらい
薬を飲ませるのを忘れてしまう
などという人には便利なのかもしれない
でも私は絶対にこの2週間効果が持つという
抗生物質の注射はお断りだ
私が行っている動物病院では
この抗生物質の注射は2週間で4,400円だ
そして一日2回飲む抗生物質の錠剤は
一錠80円×2回で160円(1日)なので
2週間で2,240円
一日1回飲む抗生物質の錠剤だと
一錠120円×14日で1,680円
注射だと2倍費用がかかるということだ
動物病院にとっては
注射のほうがもうかるということ
マリアは一番最初に行ったときに
女の先生にこの注射をうたれてしまった。
この注射は便利な反面
もしこの抗生物質の注射で病状が回復しなくても
2週間は他の抗生物質の錠剤などを投与できないという欠点がある。
数人先生がいる中で
女の先生はすぐにこの注射をする
男のM先生はまずは錠剤から試していく
抗生物質にもいろいろあって、
効果を発揮しやすい菌が違う
効果がなかったり、副作用があったりすると
錠剤ならすぐに他の抗生物質に変えることができる
でも注射だと効果がなくても
2週間は他の抗生物質を試せないのだ
マリアが入院した時
男のM先生は
「あと1週間たてば、他の抗生物質が与えられるので、その時に、他の抗生物質を試してみましょう」と言った。
「あと1週間もちますか?」
と私は聞いた
「もちます」とはっきりと先生は言った
「ここで、強制給餌をしっかりとして、点滴をしていれば、大丈夫です。」
「家に連れて帰るよりも、ここにいたほうが動かないで、体力を消耗しない。」
と言った。
これで、家に連れて帰って死んでしまったら、
「やっぱり、病院においておけばよかった」
と後悔するだろう。
そういうわけで
入院させたままにしてしまった。
マリアは帰りたかったかもしれない。
でも、先生の言葉を信じて、どうしても治ってもらいたかった。
ところが、その3日後
マリアは亡くなってしまった。
ミントもこの2週間効果が持続する抗生物質の注射をしたが回復して治った。
だから、この注射が今回の猫風邪に効果がないとはいいきれない。
マリアが他の抗生物質の錠剤を飲んでいたとしても、治らなかったかもしれない。
もう15歳という年齢が、何をしても無理だったかもしれない。
でもやはり私はあとの残った猫達には最初から、この注射はお断りだ。
猫に錠剤を飲ませることができる人は、錠剤の抗生物質を試していくほうがいいんじゃないかな?